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COSMOS(ATOM)の概要
【通貨名】COSMOS
【通貨コード】ATOM
【総発行枚数】不明
COSMOS(ATOM)とは
COSMOSは米国サンフランシスコにあるTendermint Incが運営するブロックチェーンプロジェクトで、2014年に創設者兼CTOのジェ・クォン(Jae Kwon)氏が、ビットコインとイーサリアムのPoS(Proof of Work)の速度やスケーラビリティ等の問題を解決するために設立されました。2017年に独自通貨ATOMのICOで約1,700万ドルの資金調達に成功しています。
COSMOSは、「ブロックチェーンのインターネット」というコンセプトで過去のブロックチェーンが持つ問題点を解決するプロジェクトです。
ビットコインやイーサリアムの承認プロトコルPOW(Proof-of-Work)は速度が遅くコストが高く、大量の電力を必要とするため環境に有害でした。POWのスケーラビリティ問題を解決するためPOS(Proof-of-Stake)を強化するのがTendermint BFTです。
多くのブロックチェーンアプリケーションは複雑で開発者にとって理解が困難でした。相互運用可能なアプリケーション固有のブロックチェーンを構築するためのモジュラーフレームワークCosmos SDKがこの問題を解決します。
ブロックチェーン経済はサイロ化されており、ビットコインとイーサリアムのように異なるブロックチェーン上にあると相互に資産を移転することはできません。ブロックチェーン間通信(IBC)は、ブロックチェーン用のTCP / IPに似たメッセージングプロトコルです。IBCプロトコルはこの問題を解決します。
COSMOS(ATOM)の動向
2020年3月、米国版バイナンスの「Binance.US」は、仮想通貨コスモス(ATOM)のステーキングサービスを開始しました。ステーキングの手数料は無料で、毎月の20日までには当月の報酬を配布するそうです。
2020年5月、「Binance.US」に続いて米国最大手の仮想通貨取引所「COINBASE」のカストディ事業「コインベースカストディ」が仮想通貨COSMOS(ATOM)のステーキングに対応すると発表しました。
(注)カストディ業務とは、証券投資を行なう投資家の代理人として有価証券の保管・受渡決済・議決権行使などの幅広い業務を提供する常任代理人業務の事です。日本においては仮想通貨(暗号資産)のカストディ事業者は暗号資産交換業として規制の対象になっています。
COSMOS(ATOM)の将来性
ビットコインやイーサリアムに代表されるブロックチェーンの問題点、特にPOWのスケーラビリティ問題を解決するために生まれたCOSMOS(ATOM)は資金調達に成功した後、金融商品に対する規制が厳しい米国でステーキングサービスを開始するなど順調な運営・開発ぶりを誇示しています。
仮想敵の一つだったイーサリアムもコンセンサスアルゴリズムをPOWからPOSに移行することが決まっており、折からのステーキングブームは一過性のムーブメントに終わりそうもありません。
POS以外の技術でも、世界最大級の仮想通貨取引所であるバイナンス(マカオ版)はTendermintを使って独自ブロックチェーンであるバイナンス チェーン(Binance Chain)を開発しました。さらにバイナンスチェーン上に分散型仮想通貨取引所バイナンスDEXをローンチして話題になりました。
今後もCOSMOS(ATOM)の技術を使ったブロックチェーンプロジェクトがクリプト界隈をにぎわす機会があるでしょう。