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Ethereum(イーサリアム)の概要
【通貨名】Ether
【通貨コード】ETH
【総発行枚数】上限なし
Ethereum(イーサリアム)とは
Ethereum(イーサリアム)とは2013年にウォータールー大学の学生であったVitalik Buterin氏によって構想が示されGavin Wood氏により学術的な整理がなされた、分散型アプリケーション (DApps) やスマート・コントラクトを構築するためのプラットフォームの名称です。
そこで使われる仮想通貨イーサ(Ether =ETH)は、ビットコイン(BTC)に次ぐ仮想通貨として世界中で広く取引されています。仮想通貨の正式名称は「Ether(イーサ)」なのですが、通貨もイーサリアムと呼ぶ人が多いです。
イーサ(ETH)の登場は2015年7月です。現在ではほとんどの販売所・取引所で扱われるメジャーなコインとなりました。
イーサはビットコイン同様に、マイニングによって仮想通貨が発行されるPoW(プルーフ・オブ・ワーク)が採用されています。
イーサリアムとビットコインの大きな違いは「スマートコントラクト」の実装です。
「スマートコントラクト」は契約のスムーズな検証、執行、実行、交渉を意図したコンピュータプロトコルで第三者を介さずに信用が担保されたトランザクションを処理できるという特徴があります。例えば誰にいつ送金するといった契約内容が自動的に実行されたり、契約が実行されるとその内容は改ざんが困難なブロックチェーンネットワーク上に保存されます。
1994年にニック・スザボにより提唱されスマートコントラクトは20年余りを経てイーサリアムが初めて実現しました。
イーサリアムは、スマートコントラクトを記述する「チューリング完全」なプログラミング言語を持ち、ネットワーク参加者はこのネットワーク上のブロックチェーンに任意のDApps(decentralized applications≒分散型アプリケーション)やスマート・コントラクトを記述しそれをダウンタイムや検閲、詐欺、第三者による干渉なしに稼働させることができるのです。
イーサリアムのブロックチェーンで作られるトークンプラットフォーム「ERC20」は最低限必要な機能や、用語、注意事項などを標準化されているため、トークンの作成が簡単というメリットがあります。
そのため数多くのイーサリアム(ECR20)ベースの仮想通貨がICOを行いました。Etherscanによると2020年7月6日現在273,296種類ものトークンがECR20ベースで発行されています。
イーサリアムの動向
2015年7月30日に最初のβ版である「Frontier(フロンティア)」がリリースされた後、様々な改良がなされていましたが、当初2020年1月の予定だった「Serenity(セレニティ)」と呼ばれるイーサリアム 2.0へのアップデートが大幅に遅れています。
Serenityはプルーフ・オブ・ワーク(PoW)をプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に置き換える予定ですでにテストネットは稼働しているそうです。
Ethereum(イーサリアム)の将来性
「分散型アプリケーション (DApps) やスマート・コントラクトを構築するためのプラットフォーム」として誕生したイーサリアムは無限の可能性を秘めています。
既に新しいアプリケーションはどんどん開発されていて、各投資家だけでなく、企業もイーサリアムに注目しています。
イーサリアムを活用してビジネスをしていこうと目指すエンタープライズ・イーサリアム・アライアンス(EEA)という組織があります。
この組織はマイクロソフトやトヨタ、JPモルガン等の超有名企業がたくさん参加しており、イーサリアムのスマートコントラクト技術をうまくビジネスに利用できないかを研究しています。
この組織によりイーサリアムを使用するビジネスやサービスがたくさん展開されるようになれば、その分通貨としてのイーサの使用用途や日常的利用がどんどん増えていくため、イーサリアムのプロジェクトとしての価値もイーサの通貨としての価値も大きく向上していくことが予想されます。
イーサリアムはICOプラットフォームとして高い人気を誇るあまりに送金処理に時間がかかってしまうスケーラビリティ問題が発生しています。
そこでイーサリアムのスケーラビリティを解決すべく、イーサリアムのトランザクションをブロックチェーンの外で処理できるライデンネットワークが開発されています。
もしイーサリアムにライデンネットワークが実装されれば、イーサリアムの送金速度が速く送金手数料は安くなります。